本記事は Amazon Bedrock Advent Calendar 2023 by ナレコム の3日目の記事です。
Amazon Bedrock Advent Calendar 2023 by ナレコム ではAmazon Bedrockの基本的な概要から具体的な各モデルの作り方や事例紹介などを行っていきます。
はじめに
この記事では、2023年12月現在Amazon Bedrockのバージニア北部リージョン(※東京リージョンでは提供されているモデル数が異なることがあります)で提供されている全モデルを紹介します。
Amazon Bedrockの特徴は、ファウンデーションモデル(FMs)を用いて生成AIアプリケーションを簡単に構築・拡張できることで、既に20近くのFMsを選ぶことができます。
モデル一覧画面
モデル一覧は左メニューの「Model access」から一覧にアクセスすることができます。
モデルアクセスでは以下のことが表示されています。
項目 | 内容 |
---|---|
Models | モデル提供元/モデル名 |
Access status | アクセス状況 |
Modality | モデルが扱うデータの種類 |
Models
Amazon, Metaなどモデル提供元と提供されているモデル名が表示されております。
Access status
初めてアクセスするときは「Available to request(リクエスト可能=基本的にはリクエストすれば利用できる)」もしくは「Use case details required(用途も含めて申請に必要)」の2種類となっております。
リクエストが許可されると「Access granted(アクセス許可)」に変わり、該当モデルを利用することができます。
Modality
「Text」はテキストデータ、「Image」は画像データ、「Embedding」はデータの埋め込み表現(特にテキストや画像データを数値的に表現したもの)の3種類となります。
提供モデル一覧(2023年12月現在)
以下が提供されている全19モデルの名称と特徴です。
表を見てもらうとわかりますが、言語モデルだけでも有名なMetaが提供するLlama2含め12モデルから選ぶことができ、小規模なものから高速なものや大規模モデルまで用途に合わせて適切なモデルを選ぶことが可能です。
モデル名 | 概要・特徴 |
---|---|
Jurassic-2 Ultra (AI21 Labs) | 高度なテキスト生成能力を持つ大規模言語モデル。複雑なテキスト処理や自然言語理解に適している。 |
Jurassic-2 Mid (AI21 Labs) | 中規模の言語モデルで、テキスト生成と処理のバランスが取れている。一般的な自然言語処理タスクに適用可能。 |
Titan Embeddings G1 – Text (Amazon) | テキストデータの埋め込み表現を生成するためのモデル。自然言語の特徴を捉えた高次元表現を提供する。 |
Titan Text G1 – Lite (Amazon) | 軽量版のテキスト処理モデル。基本的な言語処理タスクに最適で、リソースの限られた環境でも使用可能。 |
Titan Text G1 – Express (Amazon) | 高速なテキスト処理が可能なモデル。即時応答が求められるアプリケーションに適している。 |
Titan Image Generator G1 (Amazon) | 画像生成に特化したモデル。高品質な画像を生成し、視覚的なコンテンツ作成に利用可能。 |
Titan Multimodal Embeddings G1 (Amazon) | テキストと画像の両方の埋め込み表現を生成する多モーダルモデル。複数のデータタイプを統合したアプローチに適している。 |
Claude (Anthropic) | 高度なテキスト理解と生成に特化した言語モデル。幅広いテキストベースのアプリケーションに対応。 |
Claude Instant (Anthropic) | Claudeの即時応答版。リアルタイムのテキスト処理に最適化されている。 |
Command (Cohere) | 指示に基づくテキスト生成に特化したモデル。ユーザーの要求に応じた内容を生成する。 |
Command Light (Cohere) | Commandの軽量版。より低いリソースでの運用を可能にする。 |
Embed English (Cohere) | 英語テキストの埋め込みを生成するモデル。言語の意味的特徴を捉える。 |
Embed Multilingual (Cohere) | 複数言語のテキスト埋め込みを生成するモデル。国際的なアプリケーションに適している。 |
Llama 2 Chat 13B (Meta) | 対話型のテキスト生成に特化したモデル。自然な会話スタイルのテキスト生成が可能。 |
Llama 2 Chat 70B (Meta) | Llama 2 Chat 13Bの大規模版。より複雑な対話と内容生成に対応。 |
Llama 2 13B (Meta) | 汎用の言語処理能力を持つ中規模モデル。多様なテキストタスクに適用可能。 |
Llama 2 70B (Meta) | Llama 2 13Bの大規模版。より高度な言語理解と生成能力を持つ。 |
SDXL 0.8 (Stability AI) | 高品質な画像生成に特化したモデル。クリエイティブな画像作成に利用可能。 |
SDXL 1.0 (Stability AI) | SDXL 0.8のアップデート版。改善された画像生成能力を提供。 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Amazon Bedrockは、様々な用途に合わせて多種多様なFoundation Modelsを提供しています。例えば、Stability AIの「Stable Diffusion」画像生成モデルやMetaの「Llama2」言語モデルは、それぞれ画像生成やテキスト処理のニーズに応えることができます。さらに、AI21 Labsの「Jurassic-2」シリーズやAmazonの「Titan」シリーズなど、小規模から大規模までの幅広いモデルがあり、自社の環境に合わせてデプロイして利用することが可能です。これにより、ユーザーは特定のプロジェクトに最適なツールを選択し、効率的に作業を進めることができます。
また、ナレッジコミュニケーションでは 「Musubite」 というエンジニア同士のカジュアルトークサービスを利用しています!この記事にあるような生成AI 技術を使ったプロジェクトに携わるメンバーと直接話せるサービスですので興味がある方は是非利用を検討してください!