2025年AWS Summit JAPANにおけるAnthropic社の「Claude plays Pokémon」展示レポート

2025年6月25日(水)、26日(木)に幕張メッセにて開催された、AWS Summit JAPAN 2025に参加してきました!
私は6月25日に参加したのですが、多くのパートナー企業と、参加者の多さに圧倒されました!

AWS Summit JAPAN 2025会場の様子

写真からも盛り上がりを感じますね!

はじめに

今回、様々な企業が出展している中で、Anthropic社の展示にフォーカスして紹介させていただきたいと思います。
Anthropic社のブースは終日人であふれており、注目度の高さを感じることができました。

Anthropic社の展示ブース

とても面白い取り組みでしたのでぜひ、皆さんに見ていただきたいと思いレポートを書かせていただきます。

Claude plays Pokémon

Anthropic社はいくつか展示をしていたのですが、その中で、Claude plays Pokémonというものを展示していました。
簡単に言うと、Anthropic社が提供している生成AIモデルであるClaudeが、24時間自律的に「Pokémon Red」をプレイするというデモになります。

Claude Opus4がポケモンをプレイしている展示画面

写真の通り、ClaudeのOpus4がポケモンRedをプレイしています。
AIの進歩は本当に早いですね・・・

ちなみにこのプレイ映像は、Anthropic社のTwitchチャンネル「Claude Plays Pokémon」で配信されているものなので、以下リンクから実際に確認してみてください!

Claude Opus4とは

本題へ入る前に、今回ポケモンをプレイしている生成AIモデルである、Claude Opus4について触れさせていただきます。

Claudeとは

まずClaudeとは、Anthropic社が開発した会話型人工知能(AI)アシスタントです。自然な対話を通じて、質問への回答、文章作成、情報整理などさまざまなタスクをサポートしてくれるものとなっています。

SonnetとOpusの違い

Claudeの最新モデルであるClaude4には、Claude Sonnet4と、Claude Opus4があります。

  • Claude Sonnet4

Claude Sonnet4はファミリー内で中間的な位置づけにあります。バランスの取れた性能と速度を提供し、コストパフォーマンスに優れています。一般的なタスクに適した処理能力を持っているため、日常的な利用に適しています。無料プランでも利用可能なモデルです。

  • Claude Opus4

Claude Opus4はファミリー内で最高性能のモデルです。より深い思考能力と高度な推論が可能で、複雑なタスクや詳細な分析に優れています。その分、処理時間がやや長く、リソース消費も大きいという特徴があります。Pro/Enterpriseプラン向けの有料モデルとなっています。

  • Claude 4 SonnetとOpusの比較表

特徴 Claude 4 Sonnet Claude 4 Opus
位置づけ Claude 4ファミリーの中間モデル Claude 4ファミリーの最高性能モデル
処理能力 バランスの取れた性能 最高レベルの思考・推論能力
処理速度 比較的高速 やや処理時間が長い
コスト
効率
高いコストパフォーマンス 高性能だが相応のコストが必要
料金体系 3ドル / 百万トークン (入力)
15ドル / 百万トークン (出力)
15ドル / 百万トークン(入力)
75ドル / 百万トークン (出力)
利用プラン 無料プラン対応 Pro/Enterprise向け有料
最適な
用途
一般的なタスク、日常的な使用 複雑な分析、高度な推論が必要なタスク
リソース
消費
中程度 大きい

このように、Opus4はとても優秀なモデルですが、コストもそれ相応にかかることが分かります。

展示詳細

ここからは、実際の展示物の詳細を見ていきたいと思います。
まず、展示パネルがこちらです。

Anthropic社の技術解説パネル

英語で何が書いてあるかわかりませんね・・・
せっかくなのでClaude Opus4に翻訳してもらいましょう!


パネルの内容をClaude Opus4に翻訳してもらった結果は次の通りです

知識ベースの仕組み

Claudeの長期記憶として機能する知識ベースは、単純なドキュメント集合で構成されています。例えば次のようなセクションに分かれています。

「ポケモン」セクションには:

  • 「ピカチュウは見た目がかわいく、電撃技が使える点が魅力的です」

「人物情報」セクションには:

  • 「ある人物が2014年に冗談めかした質問をしてきたことがあります」

システム構成

中核プロセス

  • システム設定
  • 処理手順
  • ツール連携
  • 情報参照
  • 自動化処理の理解
  • 結果の保持
  • 会話履歴の管理
  • ツールの活用法
  • 処理結果の検証
  • 整合性チェック
  • 利用可能ツール一覧
  • ツールの状態監視

主要ツール群

知識ベース更新ツール
  • 機能: 知識データの追加・編集・削除
  • 操作方法: Claude独自の指定方法で内容を管理
  • 処理結果: 更新完了の確認メッセージ

このツールは、重要データを自動的に識別し、価値のある情報を効率的に管理します。知識管理においては特に高いパフォーマンスを発揮します。

エミュレーターツール
  • 機能: コマンド実行と結果の視覚表示
  • 操作方法: 特定の入力形式でコマンドを送信
  • 処理結果: 画面キャプチャとして表示

ゲームのコンソール画面を再現し、メモリから必要なデータを取得する機能を持ちます。

ナビゲーションツール
  • 機能: プログラムやウェブサイト内の論理的なパスを発見し、目的地への到達をサポート
  • 操作方法: 現在の画面上の目的地を座標で指定
  • 処理結果: 成功/失敗メッセージと詳細情報

長文データの効率的管理

処理データが200Kトークンのコンテキスト制限を超えるため、特殊な前処理システムを導入しています。このシステムにはExtended Thinking機能が含まれており、長文を効率的に処理します。

会話が長くなると、自動的に要約処理が行われ、重要なポイントだけが抽出されます。一部の情報は意図的に圧縮または省略され、システムパフォーマンスを維持します。

Claudeの記憶システムは、最も頻繁に参照される情報を優先的に保持するように設計されています。これにより、ゲーム進行に必要な情報が常に利用可能な状態に保たれます。

また、補助的なAIシステムが定期的に起動し、生成されるテキストの質を監視。これにより文脈の一貫性が保たれ、最適なゲーム体験が提供されます。


以上がClaude Opus4による英文パネルの翻訳内容です。
Opus4はとても優秀ですね!

翻訳してくれたものを見てみると、Claudeが考えながら動けるように様々な施策がなされていることが分かります。特に200Kトークンという大きなコンテキスト処理能力を活かし、ゲームの状態を継続的に理解できるようになっています。

AIを惜しみなく使ったものとなっていて、まさに”最先端の技術”といった感じですね!

まとめ

AWS Summit JAPAN 2025でのAnthropic社の「Claude plays Pokémon」展示は、AIの驚くべき進化を体感できる貴重な機会でした。ポケモンRedを自律的にプレイするClaude Opus4の姿は、AIの思考能力が新たな段階に達していることを示しています。

ブースが常に人で溢れていたことからも、多くの参加者がこの技術の可能性に強い関心を持っていることが伝わってきました。AIの進化は確かに速く、今後の発展が楽しみです。

気になる方はぜひ、AnthropicのTwitchチャンネルで、AIの「思考過程」を垣間見る体験をしてみてください。

この記事を書いた人

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