AWSサポートへの問い合わせ術 1ターンで回答を引き出す 2017年版

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このエントリは Amazon Web Services Advent Calendar 2017 の4日目です。

ナレッジコミュニケーションの大柳です(@oyngtmhr)

今回はAWSサポートから1ターンで回答を引き出す術 2017年版を紹介します。

AWSサポートとは

AWSを利用する上で、なくてはならないものの1つにAWSサポートがあります。

実質無償のベーシックから、開発者、ビジネス、エンタープライズになるほど料金がお高くなる一方で、より手厚いサポートを受けられるようになります。
各プランごとの対応内容は以下の表のようになります。BtoCなりBtoBなりビジネス向けシステムの場合は、ビジネスかエンタープライズに加入するケースが多いかと思います。

https://aws.amazon.com/jp/premiumsupport/signup/ から引用

 

AWSサポートは技術的情報の問い合わせ、そして障害発生時の強い味方です。
よいしょするわけではないですが、AWSサポートの中の方々は、AWSはもちろん、インフラ、ミドルウェアまで精通しており、AWSの公式ドキュメント、フォーラムだけでなく、他社ブログのURLなど有益な技術情報もサジェストしてもらえてとても助かっています。

そんな優秀なサポート方々の手を煩わせないためにも、質問するときは、聞く側としても全力で質問の文章を作っています。思いつくままに質問を書くより、少し手間と時間はかかります。しかし、質問を明確にして問い合わせに投げることで、1ターンで聞きたいことを引き出して、問い合わせを終わらすことができて、結果としては質問を得られるまでの期間は短くなります。今回は、2017年時点の質問テンプレ、ノウハウを共有します。

基本のテンプレ

基本のテンプレはこんな感じです。技術的な問い合わせする場合の例で説明します。

①名乗る
ナレッジコミュニケーションの大柳です。

②1行でお願いしたいことを書く
○○サービスの○○機能の有効化確認方法について教えてください。

③現在の状況、実施した作業の結果などを書く
【状況】
aws foo bar hogeのコマンドを使って○○機能を有効化した場合に、後から有効かを確認する方法が分からない。
こちらの手順で作業を行っています→ AWS公式ドキュメントのURLなど

④確認したいことを書く
【確認したいこと】
・マネジメントコンソールから○○を確認する方法があれば教えてください。
・(GUIでできないなら)CLIコマンドで○○を確認する方法があれば教えてください。

⑤質問をした背景を書く
【背景】
弊社にて管理している○○で○○有効化設定を追加したいと考えているのですが
現状設定の確認方法が分からず、対象を絞り切れずにいます。
システムを停止して○○を確認する以外に、○○が有効かを確認する方法があれば教えてください。
マニュアル、ネット情報を探しましたが該当情報を見つけられませんでした。

⑥締める
以上、どうぞよろしくお願いいたします。

質問の内容について解説します。

①名乗る
まず名乗ります。誰かを明らかにすることが第一です。
継続的にちゃんとした問い合わせを続けることで、名前を覚えてもらい親近感や植えつけたり、この人なら助けてやろうという情を引き出せるんじゃないか、という打算もあります。

②1行でお願いしたいことを書く
今回の確認内容、聞き出したいポイントを1行で書きます。今回の質問のサマリのイメージです。

③現在の状況、実施した作業の結果などを書く
どんなことを、どんなふうにやってみて、何ができて、何ができなかったかを簡潔に書きます。
5W1Hの観点で考えると、必要な情報を漏れなく盛り込めます。
やってみた手順は参考URLを付けたり、システム構成などを手書きしたもののスキャンでもいいので添付したりすると、より必要な情報を伝えやすいと思います。

④確認したいことを書く
簡潔に確認したいことを書きます。ポイントを明確にするために箇条書きで書くことが多いです。
また、もしあるやり方で期待したことを行う方法がないなら、別のやり方でできないかも質問に追加すると、1タ―ンでで質問と回答が完結するので良いです。今回の例だとGUIで無理なら、CUIではできますか、と聞いています。

⑤質問をした背景を書く
何をやりたかったか、何に困っているかなど、今回質問している背景を書きます。自分でも調べてみたけど分からなかった、というふうに丸投げではないこともアピールしておくと心証が良くなるんじゃないのかとも思っています。
特にシステム障害でエンドユーザに影響が出ている場合は、どのくらいヤバいのか、いつまでに解決する必要があるのか、重要度や優先度をAWSサポートの方々にも認識してもらえるよう、書くようにしています。

⑥締める
締めの言葉も書いておきます。

ここまで書けば、AWSサポートには状況、質問したいこと、背景が明確に伝わり、認識のズレも発生しにくくなります。

文面例 急ぎの障害に関する問い合わせ

次に障害に関する問い合わせに関する質問例です。
どれだけヤバいか、いつまでに対処する必要があるかを伝えて、なるべく急ぎで対応してもらえるよう、お願いします。

ナレッジコミュニケーションの大柳です。

○○サービスの○○機能の障害発生状況について教えてください。

【状況】
弊社で管理するEC2インスタンス i-123456789abcdef が12/4 1:00(JST)に再起動し、その後のインスタンスの起動に失敗する状態となっており、現時点でも障害を復旧できていない。

【確認したいこと】
・EC2インスタンス i-123456789abcdef の再起動の原因について教えてください。
・該当インスタンスを復旧させる手段について教えてください。

【背景】
該当インスタンスでは弊社エンドユーザ様の業務を行っており、12/4早朝に動くバッチ処理及び、9時から開始のオンライン業務が処理できない状態になっています。エンドユーザ様にはコンティンプランに基づき、一時的に対応いただいていますが、毎月第3営業日に経理の月次処理があり、12/4中の復旧が必要な状況です。
切り分け及び、復旧に向けた対応策を早期に検討したく、ご協力をお願いします。

以上、どうぞよろしくお願いいたします。

回答なかなか返ってこない場合

こちらの質問が不明確だったり、重大度が伝わってないと、なかなか求めている回答が返ってこないこともあります。
そのようなケースでは、双方に何か問題がある可能性があります。

問い合わせ側の問題としては、AWSサポート側に切り分けに必要な情報が伝わっていない、もしくは重大度や、期限感が伝わっていない可能性があります。そいう場合は、必要な情報を追記したり、質問の観点を明確にしましょう。

AWSサポート側に対してアプローチをとる方法としては、うまくいくかは分かりませんが、サポートの人も人間なので感情に訴えてみる方法があります。本当に困った場合は「私達本当に困ってるんです」と切々と書けば、サポートの人もさらに頑張ってくれるかもしれません。過去の経験だと、どれくらい困っているかを感情も込めて伝えると、レスポンスが早くなったこともありました。

課題が解決した後

課題が解決した旨を伝えた上で、御礼の言葉を返しておきましょう。そして、サポートの方々の対応に対して、きちんと評価します。きちんと対応してもらえるので、だいたいいつも星を4つか5つか付けてます。おそらくAWS内部でのKGI/KPIなども管理していると想像しているので、真摯に対応してくれたサポートの方には正当な評価をしておくべきだと思っています。課題が解決したらケースのクローズも忘れずに行います。

まとめ

基本的にAWSサポート側のスキルはかなり高いので、あとは欲しい回答をもらうには、質問するエンジニア、利用者側の力量や工夫次第です。
あくまでも本質的には、相互のコミュニケーションの話なので、紳士的に、平和にやりとりして、お互い効率よく、気持ちよくやっていくことを心がけていきましょう。

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最後にこのブログを運営するナレッジコミュニケーションの宣伝です。

AWSサポートへの問い合わせは、今回書いたテンプレートを使うことでスムーズになりますが、それでもAWSの詳しいところが分からない、問い合わせの手間がかかる、等お困りのことがありましたらナレコムがお手伝いします。

AWSサポートへの問い合わせだけでなく、設計から構築、運用、監視までまるっとナレコムAWSクラウドのマネージドプランでサポートします。

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