JAWS DAYSレポート ~ AWS Technical Evangelists Special Talk Session ~

どうもBogartです!

先日行われたJAWS DAYSのキーノート「AWS Technical Evangelists Special talk session -スペシャルトークセッション AWSとユーザーコミュニティが生み出すNo borderな未来-」のセッションレポートになります。会場は立ち見も出るほどの大盛況の中、Jeffを始めとするAWSのトップエンジニアがこれからのAWS、エンジニア像について語ってくれた素晴らしいセッションでした!

登壇者情報

■登壇者
司会進行 AWSジャパン エバンジェリスト, プロダクトマーケティング
亀田治伸さん
素晴らしい司会ぶりでした。

スピーカー
アマゾン ウェブ サービス Evangelism ディレクター / チーフ エバンジェリスト,
Jeff Barr (ジェフ バー) さん
先日VPに昇進されたとのこと。20回目くらいの来日、JAWS DAYSは3回目

アマゾン ウェブ サービス テクニカル エバンジェリスト
Randall Hunt (ランドール ハント)さん
ソフトウェアエンジニアとしても活躍。AWSへは2回目の入社。Pythonが大好き
NASAやSpaceXでロケットの打ち上げを担当していたとのこと

アマゾン ウェブ サービス テクニカル エバンジェリスト
Julio Faerman (フリオ フェルマン)さん
機械学習をメインに担当している。ブラジル出身

アマゾン ウェブ サービス テクニカル エバンジェリスト
Channy Yun (チャニー ヤン)さん
韓国でのコミュニティ形成に尽力。AWSへは入って三年目

テーマ1. どのようにAWSの知識を習得すれば良いか

■Randall Hunt (ランドール ハント)さん
・アドバイスとしては取り組んでいる内容、興味があることを深堀りする
・特定のエリアにフォーカスしシャーディングする
・どのアナウンスに耳を傾けるのか?深掘りするのか素早くするのか?を考える
・例えばSageMakerは時間をかけて触って欲しいサービス
・現時点でそんなに興味がなくても学んでいって欲しい

■Julio Faerman (フリオ フェルマン)さん
・自分はブログはさっとでも必ず見る
・自分のプロジェクトを振り返って最新テクノロジーだとどうか?を振り返る
・ナレッジの土台を作ることが重要
・学んで好奇心を持つことが重要
・全てを覚えることは難しいが好奇心があることが全ての土台になる
・役に立つという視点で見て欲しい
・土台を築く→深く学ぶ→好奇心を持つ、このサイクルが非常に大切

世界中の人に学んでもらうためのローカライゼーション戦略について

■Channy Yun (チャニー ヤン)さん
・自分たちはジェフのブログをローカライゼーションしている
・今までに300本近くを韓国語にしている

■Jeff Barr (ジェフ バー) さん
・英語のままにするか広く浅く多言語にするかは常に考えている
・どちらが良いかあれば積極的に言って欲しい、そのフィードバックを反映させる

テーマ2. AWSの認定エンジニアになるには?どう勉強すべきか?

■Randall Hunt (ランドール ハント)さん
・自分は全ての資格もっている
・問題も作っている
・アソシエイトは簡単、使ってなくても合格できると思う
・ネットワーキング領域はまだまだ難しい、自分でも85%の正解率
・自分の勉強法はAWSの全てのドキュメンテーションをPDF化して読み込んだ
・全ての資格を取るまで2年間かかったがやはり時間はかかる
・アプリケーションの使い方ではなく事例から学ぶことが非常に有用
・これらの経験は試験だけではなく全てに役立つ

■Julio Faerman (フリオ フェルマン)さん
・試験のために学ぶこととプロジェクトでの学びは別物
・試験は使わない場合もある、プロジェクトでは本流を学ぶ必要がある
・模擬試験が重要になる。模擬試験でのシュミレーションは重要

■Channy Yun (チャニー ヤン)さん
・とにかくハンズオンをすることが第一ステップ
・試験の勉強の場合はドキュメントで正確な言葉を学ぶ
・本は体系的に学べるので言葉の定義付けも含めて学べるのでオススメ

■亀田さん
・アソシエイトやプロフェッショナル、DevopsやSAなど異なる難しさがある
・認定を受けていけば自社の中でAWSに詳しい人材として認められる
・8つの認定試験がある2つは日本語化されていないのでよろしくお願いします。(本社への依頼)

テーマ3.フレームワークとツールでオススメのもの

■Randall Hunt (ランドール ハント)さん
・Pythonがおすすめです
・ドキュメントを読んでください。
・半年おき、3ヶ月おきに通読をする、必ず新しい発見がある
・今の技術は1つの技術を極めてナレッジとすることは出来ない
・色んな技術を使いこなす、新しいことを勉強し続けていかなきゃいけないと
・新しいことを覚える、既に知っていることを振り返る

■Julio Faerman (フリオ フェルマン)さん
・現代はテクノロジーが民主化されつつある
・ただしAWSでやるようなことをアプリケーション・アーキテクチャでやることは大変 (個別化されるから)
・そこでAWSのAWS Well-Architectedを参考にして欲しい。非常によくまとまっていると思います。

テーマ4.ITのエキスパートとして5年後、10年後も居続けるには?

■Randall Hunt (ランドール ハント)さん
・Pythonがおすすめ
・自分のキャリアを振り返ると周りの同僚は1つのテクノロジーに執着していた
・(新しい技術は古いものに比べて) あれもできない、これもできないと言っていたら同僚は陳腐化していった
・新しいものは良くも悪くもシンプル
・過去に執着していると陳腐化する、逆に少し未来に我々エヴァンジェリストがいて情報発信している
・過去よりも前を向くことが全て

■Jeff Barr (ジェフ バー) さん
・ジェームズ・ハミルトンがRe:Inventで話していたが2014年にlambdaが出たときは大半が「なにこれ?」って感じだった。それ以外の人はは可能性を感じた
・つまりテクノロジーに関してはどれが影響を与えるかわからない。面白いと思ったことにコミットする
・5年後を予測することはできるでしょうか?MachineLearningが流行ることが予測できたか?
・今、何が起きているかを正確に理解することが重要

■Julio Faerman (フリオ フェルマン)さん
・AWSは非常に広く深いサービス群を提供している
・AWSへの期待はマネージドサービスの更なる拡充
・(Kubernetesを勉強していたらEKSが出たというよう例もあるが) EC2でやることを
Elastic Beanstalkでやること、EC2 on KubernetesとEKSも同じ関係性である
・勉強したという知識はどちらも使える、勉強するということは悪くはない
・早く勉強しすぎると吸収されるかもしれないが、遅く着手しすぎるのは損、バランスが大事

■Jeff Barr (ジェフ バー) さん
・勉強すること自体は無駄にならない
・様々な機能が追加されていくのがAWSの正しい進化をしている
・なにか新しい技術が生まれると今までやってきたことが重複することになる
・一生懸命やってきたことは無駄にならずお客様にとっての付加価値になってくる
・OracleでもPostgreSQLでもどんなものを使っていってもAWSを使うことで便利になる部分がある
・お客様自ら構築したい場合は自ら使って頂きたい、不便を解消できるならマネージドサービスを使って欲しい

テーマ5.それぞれの国ごとのAWSの使い方の違い

■Channy Yun (チャニー ヤン)さん
・インフラエンジニアのコミュニティはソフトウェアと比べて暗い印象がある
・JAWS DAYSに来てみて日本は非常に明るいと感じた。暗さが微塵もない
・韓国人として学ぶことが非常にある
・ナレッジ共有だけではなく人同士の交流も重要
・日本と韓国は良いリレーションが出来つつある

■Julio Faerman (フリオ フェルマン)さん
・(日本はEC2のビリングが多いとの質問に対し)全ての国ではAWS利用のタイムラインがある
・EC2利用→サーバレス利用で推移する流れは国ごとに違いはない
・ただし新しい技術に対する即応性は国にも差があるし、サービスごとにある

テーマ6. Serverless、AI、IoT以外に今後どういうトレンドが出るか?

■Channy Yun (チャニー ヤン)さん
・今まで色んなバズワードがあった。SEO、microService、Devops
・これらを見極める上でなによりハンズオンの経験が重要になってくる
・キャリアが上がるとコード以外のところになっていく
・けれどもJeffは未だにハンズオンもコードも書き続けている
・トレンドを学びたいのであればセルフスペース・ラボでハンズオンしてみてください
・まだまだアプリケーションはそれぞれの国のリージョンに依存している
・ただしAWSを利用すれば多くのアプリケーションをグローバル展開にできるようになっている
・強いてあげればこれらを使いこなしてグローバル展開をするのがトレンドになるのではないかと思う

■Randall Hunt (ランドール ハント)さん
・ビットコイン。仮想通貨ではなく観測衛星での利用がトレンドになると睨んでいる
・今後データベースのインターフェイスは大きく変わらないと考えている
・ただしサーバレスアーキテクチャ同様にDBもクエリ発生時のみ使うといったことが出来るようにしていく
・AuroraServerlessやRedshift SpectrumやS3 Selectなどこれらがトレンドになるのではないか

まとめ

■Jeff Barr (ジェフ バー) さん
・最初の40人から始まったJAWS DAYSを思い出す
・ここまで大きくなって非常に感慨深い
・個人としてこうやって参加するイベントになっているのが非常に嬉しい
・今後も続けていきたい

■亀田さん
・Amazonの人事評価で「Learn and Be Curious」という項目がある、これがなにより大事

さいごに

好奇心を持って学び続けることの重要性も含め自分にとっても学びの多い素晴らしいセッションでした。会場が超満員のためサテライトブースでの聴講のレポートですが、当日会場に来ることが出来なかった方の参考になれば幸いです。

次回もお楽しみに!

この記事を書いた人

aws-recipe-user