はじめに
今回は AWS Transit Gateway というサービスについて、便利なところをピックアップしてご紹介していきます。
Transit Gateway は中央※ハブを介して、 VPC とオンプレミスネットワークを接続するクラウドルーターだと言われています。
ネットワークが簡素化され、VPCの複雑なピアリング接続をしなくてよくなります。
パッと見て分かる通り、ごちゃごちゃVPC同士を繋げなくて良いので、管理がとてもしやすそうですよね。
※ハブとは
HUBとは、LAN上で各端末(コンピューター、ネットワークプリンタなど)同士を接続する機器のことです。
ネットワーク内のデバイスの共通接続ポイントとして機能します。
ルーティング
- Amazon Virtual Private Cloud (VPC) と VPN の間の動的および静的レイヤー 3 ルーティングをサポート
- パケットの送信先 IP アドレスに応じて、ルートでネクストホップが決定
- ルートでは、Amazon VPC または VPN 接続を指定できる
エッジ接続
- AWS Transit Gateway とオンプレミスゲートウェイの間に、VPN を使用して VPN 接続を作成
- 同じプレフィックス(単語なり何なりの頭につける文字列)の複数の VPN 接続を作成できる
- トラフィックを複数のパスに負荷分散することで、帯域幅を広げることができる
Amazon VPC 機能の相互運用性
AWS Transit Gateway にアタッチされている Amazon VPC からクエリが発行されたときに、パブリック DNS ホスト名をプライベート IP アドレスに解決できます。
Amazon VPC のインスタンスは、この AWS Transit Gateway にアタッチされている他の Amazon VPC の
- NAT ゲートウェイ
- Network Load Balancer
- AWS PrivateLink
- Amazon Elastic File System
にアクセスできます。
モニタリング
AWS Transit Gateway では統計とログが提供されます。
- Amazon VPC と VPN 接続間の帯域幅の使用量
- パケットフロー数
- パケットドロップ数
- Amazon VPC フローログを有効にできる
- ルーティングされた IP トラフィックに関する情報を取得できる
AWSとオンプレミスでのイベントおよびグローバルネットワークの品質をモニターするメトリクスが含まれます。
管理
コマンドラインインターフェイス (CLI)、AWS マネジメントコンソール、AWS CloudFormation を使用して AWS Transit Gateway の作成と管理を行うことができます。
- Amazon VPC と VPN の間の送受信バイト数
- パケット数
- ドロップ数などの Amazon CloudWatch メトリクスを提供
さらに、Amazon VPC フローログを使用して、AWS Transit Gateway のアタッチメントを経由する IP トラフィックについての情報を取得できます。
リージョン間のピア接続
- リージョン間のピア接続により、AWS グローバルネットワークを使用して AWS リージョン全体のトラフィックを作成できる
- リージョン間でリソースを共有出来る
- 地理的な冗長性のためにデータをレプリケートできる
- シンプルで費用対効果が高い
マルチキャスト
Transit Gateway マルチキャストを使用して、クラウドに簡単にマルチキャストグループを作成し、管理できるようになりました。
オンプレミスでレガシーのハードウェアをデプロイ、管理するよりずっと簡単です。
- クラウドのマルチキャストソリューションを、スケールアップ
- スケールダウンして、同時に複数のサブスクライバ―に、一連のコンテンツを届けることができる
- 誰がマルチキャストトラフィックを作り、誰がそれを消費しているか、細かいコントロールができる
セキュリティ
- Identity and Access Management (IAM) と統合されている
- AWS Transit Gateway へのアクセスを安全に管理
- IAM を使用すると、AWS のユーザーとグループを作成および管理できる
- アクセス権を使用して AWS Transit Gateway へのアクセスを許可、拒否できる
自動処理プロビジョニング
既存の AWS Transit Gateways に登録すると、ネットワークマネージャーが VPN 接続および関連するオンプレミスリソースを自動的に特定します。
- Transit Gateway ネットワークマネージャーの、新しい VPN 接続を自動的にプロビジョン
- ネットワークマネージャーの、オンプレミスネットワークを自動的に定義
- オンプレミスネットワークを手動でも定義できる
- クラウドとオンプレミスにある、プライベートネットワークを、マネジメントコンソールで一括管理できる
イベント
- ネットワーク変更、ルート変更、接続ステータス更新の通知を受けるメトリクス
- バイトイン/アウト、パケットイン/アウト、ドロップパケットなどの、パフォーマンスおよびトラフィックメトリクスを通して、グローバルネットワークをモニターする
グローバルネットワーク
AWS 内のユーザーの、プライベートグローバルネットワークを表す AWS Transit Gateway network manager のオブジェクトです。
- AWS Transit Gateway のハブ
- そのアタッチメント
- およびオンプレミスのデバイス、サイト、リンク
が含まれます。
グローバルネットワークの監視に役立つ
AWS Transit Gateway network manager のダッシュボードには
- 入出力バイト数
- 入出力パケット数
- ドロップされたパケット数
- リアルタイムのイベントとメトリクス
これらが表示されます。
接続ステータスは、グローバルネットワークの地理的ビューに埋め込まれています。
AWS Transit Gateway network manager は、AWS CloudWatch を通じた可視化により、一つのダッシュボードから多くのロケーションの、ネットワークアクティビティを確認できます。
まとめ
ちょっと情報多めでしたが、 Transit Gateway があるだけでかなり全体管理が楽になるということは伝わったでしょうか。
どうしても規模が大きくなるにつれて、VPC や接続環境が増えていくので、ぜひ重宝したいサービスですよね!
アクティビティを比較して、オンプレミスのロケーションと AWS クラウド間の不整合や、複数のロケーションに異なる影響を与える問題を特定できるので
問題対処も早くなりそうですよね!