こんにちは!HALです。
「IoT」について、メディアで聞かない日はないとぐらい流行っていますよね。ただ、日本では最近になって実ビジネスの事例が出始めているような状態ではないでしょうか。
今回はIoTとAWSについて全3回ぐらいでIoTの基本的なこと、AWSのサービスのことをご案内していきたいと思います。
今回は第1回ということでIoTの超基本的なこと、IoTの分野においてAWSでカバーしている範囲についてご案内致します。なのでIoTのことなんてもう知ってるよ!という方は読み飛ばしてもらえればと思います。
■そもそもIoTって何?
IoTとは、モノ(IT機器以外のモノ)にセンサーを埋め込むことで直接インターネットにつながり、モノとモノ、あるいはモノとヒトが相互に通信できる仕組みのことをいいます。ネットワークを経由して、モノを遠隔でモニタリングしたり、制御したりできます。また、使用状況など、モノのデータ収集が可能になります。
■IoTがもたらす4つの衝撃って何?
IoTの登場で産業界に大きな衝撃をもたらすといわれております。
一般的に以下の4つがあります。
(1)製造業のサービス業化
IoTでモノ(製品)の状態を把握したり、制御したりできれば、製品はサービスを提供するプラットフォームになります。今までモノを作ることがビジネスの中心であって製造業にとってサービス業として幅を広げるチャンスがあります。
(2)サービス提供のボーダーレス化・リアルタイム化
あらゆるモノがインターネットにつながれば、物理的に距離が離れていても、ほぼリアルタイムでサービスを提供することが可能となります。例えば、故障時の物品の交換等今まで時間がかかっていたものが劇的に短くすることが可能になります。
(3)需要と供給のマッチング(最適化)
インターネットにつながることで、モノやヒトの稼働状況がリアルタイムで把握できるようになり、需要と供給のマッチングが容易になります。
自動車や運輸関連のビジネスに活用した事例が増えてきています。
(4)大量生産からカスタマイズ生産へ
消費者と企業の工場が常時接続され、工場内・工場間の製造工程がネットワークにつながることで、消費者は自分の好みにカスタマイズした一品モノの製品を、より安価に、よりスピーディに手に入れることができるようになります。
■インダストリー4.0とは何か?
IoT関連のキーワードで「インダストリー4.0」というものがあります。これは、ドイツが官民一体で進める「第4の産業革命」と呼ばれるもので、インダストリー4.0は、生産工程のデジタル化・自動化・バーチャル化のレベルを大幅に高めることにより、コストの極小化を目指す取り組みになります。スマート工場つまり「自ら考える工場」の開発ともいわれております。
■IoTの6つの課題
実際にビジネスに活用しようと考えた場合、IoTには以下の6つの課題があるといわれております。
(1)セキュリティ面の課題
HWからデータを収集するので回線部分の漏洩対策、収集後のセキュリティ対策、認証等セキュリティ部分の課題があります。
(2)コストが高すぎる
デバイスからセンサーデータを取得するので、センサー費用、回線費用等デバイスの数がおおければおおいほど、発生するコストも増大します。
(3)入ったら出られなくなる(ソフトとHWの耐用期間の違い)
IoTの供給者の立場から見ると、ソフトウェアが短期間で大きく進歩するのに対して、モノの耐用期間は長いことが問題になっています。
古くなったソフトウェアはメンテナンスを続けなければならないが、それは供給者の企業にとってたいへんな負担になることが課題としてあります。
(4)つないだだけでは価値は生まれない
デバイスからセンサーでログを収集して蓄積する環境を作ってもそれだけではビジネスを推進する価値は生まれず、そのデータをどう活かすかによって変わってきます。
(5)利益を上げるビジネスモデルがない
未だどのようなビジネスモデルがいいのか、業種や企業ごとに検討されているケースが多く、明確な回答がない状態になります。
(6)信頼性を要しない方式が必要
2050年頃には、接続するデバイスの数は1000億を超えるといわれております。このような大規模のシステムを集中して管理・運営するのは、非常に高いコストを要するため、オープンソース等信頼性を要しない方式への展開が必要になるといわれております。
■IoTの全体要素とAWSの提供範囲
ここまでがIoTの一般的な話になり、ここからようやくAWSの話になります。
IoT環境を構築する場合の構成要素は以下の図のようになります。点線囲い部分はAWS上で構築する範囲となります。
◯構成要素
・デバイス:データを送信するデバイス
・ゲートウェイ:デバイスが設置されている工場等とインターネットへの接続口となるフェートウェイ
・デバイスインターフェース:デバイスからのデータを収集する入り口
・データ処理:受け取ったデータの加工等
・可視化:受け取ったデータから機器の状態を可視化
・機械学習:受け取ったデータを予測や予兆の発見等
・分析:受け取ったデータの分析を行い新たな施策の検討
いかがでしたでしょうか?
今回は概要のみなので、次回は具体的なIoT環境を構成するAWSのサービスについてご案内してきたいと思います。