re:Invent 2018で発表されたAmazonAIの新サービスAmazon Comprehend Medical についての概要が、「 AWS ML University 」にて公開されているのでこちらを翻訳しながら紹介していきたいと思います。
コンテンツへのアクセス方法はこちらに記載しています。
Introduction
Amazon Comprehend Medicalは、ヘルスケア領域で使用するための優秀なAPIです。これらは医療テキストから必要な情報を取り出したり、新しい情報と組み合わせたりすることが可能です。これを利用することで、医療現場でのアプリや既存システムにAIを利用した機能開発に役立てることができます。
現在は、ほぼ全ての医療現場でElectronic Health Records(EHR) が患者のデータの蓄積に使われています。
しかし、特定の情報を取り出そうとすると膨大な作業に追われるため、解析が進まず、なかなかできないのが現状です。
これらの問題はComprehend Medical を利用することで、解決することができます。
Comprehend Medical の仕組み
簡単に説明すると、Comprehend Medical はAmazon Comprehendの自然言語処理モデル(NLPモデル)とディープ・ラーニングを使用して、与えられた医療テキストから、ヘルスケア関連の単語や用語を抽出しております。
Amazon Comprehendは機械学習の分野において、最新の情報や知識が備えられているので、とても精度の高い抽出が可能となっております。
Comprehend Medicalでは、以下の2つのAPIが重要な役割を担っております。
・NERe API:抽出した全ての単語や言語の関連性・関係性をJSONに送ります
・PHId API:テキスト内の保護された医療情報のみを抽出します
そして、Comprehend MedicalはAWS Glueなどのサービスを利用してSagemakerやS3などデータパイプラインツールと統合することができます。
Comprehend Medical を利用することで、以下のメリットを得ることができます。
・より高精度に情報がアウトプットされる
・今までよりも必要な情報を素早く収集
・コストの削減
正確に必要な情報を医療テキストから抽出してくれるAPIとなっているので、利用者が自らマシン・ラーニングやディープ・ラーニングを1から学ぶ必要もありません。
Demo
実際に、Amazon Comprehend Medicalのコンソール画面を見ていきます。この画面では、抽出した単語・情報の内容によって色分けがされています。視覚的に抽出した情報が一目で分かるようになっています。
他にも、特定の情報と情報を結びつけることもできます。デモの中では、医療と投与に関する情報を結びつけており、それによって患者の投与のタイミングや投与している薬の種類、投与量などを一度に知ることができるようになっております。
コンソール画面を下にもっていくと、抽出した情報と、その内容やカテゴリが詳細に表示されております。
JSON方式で抽出した情報の詳細も表示されているので、そこからも抽出した情報の詳細について確認することができます。
まとめ
Amazon Comprehend Medicalに関する動画の紹介は以上となります。まだ日本語対応はしていない状況ですが、翻訳サービス等と連携し、使うことで威力を発揮するシーンもあるのでは無いでしょうか。コンソールから操作することも可能ですので、ぜひ体験してみてください。