はじめに
Amazon S3(以下S3)とは?
・Amazon Simple Storage Serviceの略です。
・容量が無制限なAWSのストレージサービスです。
(ただし一つのファイルにつき5TBまで)
本記事ではS3の強み、料金体制、近年の変化などを紹介していきます。
S3の強みとは?
1、耐久性
S3は99.999999999%の耐久性能を持っています。
- 全てのデータを3つのAZ(アベイラビリティーゾーン)で保管する
- 別々の変電所からAZに電力供給する
- 他のAZやネットへ接続するには複数のファイバーケーブルを使用する
これらにより1つのAZが完全に損失しても耐久可能な性能を持ちます!
2、セキュリティ
- 異なる3種の暗号形式で保護
- AWS Clowd Trailなど監査に対応したツールがある
- AWS Macieにより機密データを自動検出し保護できる
- 複数のセキュリティ基準、コンプライアンス認証がサポートされている
- S3 Block Public Accessにより全てのパブリックアクセスをプロックできる
S3は自社のデータセンターより運用上の安全性が高いと考える企業があるほど
堅牢なセキュリティを誇ります。
3、管理能力
- AWS Lambdaにより専用のコンピューターリソースなしでワークフローの開発ができる
- 柔軟性に優れた管理機能、分類機能が使用できる
S3は手元のデータへの適切な判断やコストの自動的削減に役立ちます。
4、インプレースのクエリ機能
S3は外部の分析プラットフォームに移動させる必要なく、S3のオブジェクト全体で高度なビッグデータ分析を実行できます。
また自動でスケーリングが実行されるので、データ量が増えてもパフォーマンスは変わりません。
5、パートナーネットワーク
Amazon S3のエコシステムには数万社を超えるパートナー企業が登録しており、
AWS Marketplaceから多様なAWS 統合ソリューションを使用できます。
料金体制について
1、S3の課金対象
- S3に保存されるデータ容量
- リクエストとデータ取り出し
- データ転送量
2、ストレージタイプ
上記の料金は使用するストレージタイプにより変動します。
以下ではそれらの特徴について簡単に説明します。
- S3 標準
→アクセス頻度の高いデータ向け - S3 標準-低頻度アクセス
→長期保存、バックアップ等の保存向け - S3 1 ゾーン-低頻度アクセス
→バックアップ等の保存向け、1つのAZにデータを保存するためコストを削減できる - S3 Glacier
→アーカイブのように使用でき、データの取り出し時間がかかる分、保存コストが安い - S3 Intelligent-Tiering
→アクセスパターンによって保存するストレージを移動させ、コストを最小限に抑える。長期間使用するデータの保存向け
近年の変化
1、リクエストレートのパフォーマンス向上(2018年)
2018年7月より、追加料金なしで処理時間を大幅に節約できるようになりました。
→従来は800リクエスト/秒を超えるGETリクエストが5,500リクエスト/秒と大幅に引き上げ、
PUT/LIST/DELETEリクエストのしきい値も300リクエスト/秒だったところ3,500リクエスト/秒と変わりました。
2、SigV2の廃止(2020年)
2020年6月24日以降に作成された新しいバケットに対して、初期の署名モデルであったSigV2署名付きリクエストはサポートされなくなりました。
(SigV4をS3で利用しているか判定するには、CloudTrailを使用する必要があります。)
おわりに
AWSサービスは日々劇的に進歩しています。
以下に公式ページのS3解説が掲載されています。
https://aws.amazon.com/jp/s3/
ぜひアクセスしてみてください!