AWSで災害対策とバックアップ② -紹介編1-

こんにちは、たいしゅうです。

前回は、AWSで出来る災害対策とバックアップについてのご紹介をしましたが、今回から紹介編と題しまして、AWSで災害対策やバックアップを実現するために必要なサービスの紹介をさせていただきます。
1回目の今回は、前回少し紹介したAWSが誇る最強のオンラインストレージサービスの「Amazon S3」とアーカイブストレージの「Amazon Glacier」を紹介します。

AWS最強のストレージサービス Amazon S3

Amazon S3は、正式名称がAmazon Sinple Storage Serviceといいます。
Amazon S3 はインターネット用のストレージサービスです。ウェブスケールの処理能力を開発者が簡単に利用できるよう設計されています。
Amazon S3 にはシンプルなインターフェイスが用意されており、いつでもウェブのどこからでも容量に関係なくデータを保存/取得できます。これによって、安全で、高速でありながら安価なインフラストラクチャを利用することが可能になります。
次に、このAmazon S3がなぜ最強のストレージサービスなのかをご紹介します。

データ堅牢性が99.999999999%

S3はイレブンナインと呼ばれるデータの堅牢性を持っています。この堅牢性は2006年のサービスリリース以来現在2兆個近くのデータを管理していますが、現在までにデータが損失したという報告が上げられていないほどのものになっています。簡単に表すとAmazon S3に1万個のオブジェクトを保存したとして、そのうちの1つが障害によって失われるのに平均で1000万年ほどかかるレベルです。
このS3にデータを保存すると物理的に3箇所に分かれている拠点に自動で複製されるように作られています。さらにこの物理的に分かれているDCの建てる位置は、地球の地表を考えて、地震が起きた時に、被害が集中しないような配置をしています。まさに、DRを意識したつくりになっています。こういったことを踏まえるともうAmazon S3にデータを保管するだけで、バックアップ、災害対策が簡単に実現できてしまうんですね。すごいですね。Amazon S3

AWSの氷河 Amazon Glacier

AWSの氷河という名前のごとくまさに、社内の使わないけれども必要な化石的データを保存するのに適しているのが、Amazon Glacierなのです。このGlacierの最大の特徴は、同じストレージサービスのS3と違ってアーカイブ的なストレージとして、S3よりさらに安価(GB/1円)に使うことが出来るサービスという点です。
アーカイブ的なストレージというのにも理由があります。それは、アップロードはオンタイムで出来るのですが、一度アップロードしたデータを引き出すのに、3.5~5時間ほどかかってしまうというデメリットを持っております。さらに、格納してから90日間かからずに引き出す場合、若干のペナルティが発生します。(追加料金がかかる4/GB円)
こういった面で、DR対策やバックアップのデータのように本当に必要なときにならないと引き出す必要が無いデータの保存先としてAmazon Glacierが最適です。

S3とGlacierで出来るライフサイクル管理

S3に入れてあるデータを、自動でGlacierに送ることが出来るS3とGlacierの連携機能のライフサイクル機能というものがあります。このことにより、S3に格納してあるデータの最適化が出来ます。
このライフサイクル機能を利用することで、Glacierへオブジェクトを移行するまでの期間。相対(特定の日数が経過したアイテムを移行)もしくは絶対(特定の日のアイテムを移行)で指定することができます。(S3に戻すのは、通常と同様3~5時間かかります)

今までの常識を覆すAWSのストレージバックアップ

今までの企業のアーカイブソリューションやバックアップの導入のための最初の費用などを産出するのに手間もかかるうえに失敗するリスクが多いためなかなか導入できないといわれておりましたが、このGlacierやS3は使用した分だけの課金、容量も使いたい分だけになるので、縮小拡張が自在に出来ます。

DR対策の課題にもなっているコストも最適化

DR対策などで今まで資産になってしまっていた、いつ使うか分からないサーバ群をAWSのストレージに差分バックアップを取るだけという形に変えることで、今までバックアップにかかっていたコストの大幅な削減や、なかなか見えづらかったコストの可視化をする必要も無くなります。
また、今まで、メディアでバックアップを取って、どこかの別拠点に定期的に保管・・・などの今までかかっていた手間やコストもAWSのストレージサービスを利用することで必要なくなります。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。
それでは、また次回!!

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