【最新動向まとめ】Anthropic とOpenAI のAWS活用

Claude Platform on AWSとAmazon Bedrock の最新アップデート

2026年5月に一般提供(GA)が開始された Claude Platform on AWS と、同年6月に Amazon Bedrock 上で GA となった GPT-5.5 / GPT-5.4 および Codex(OpenAI のコーディングエージェント)について、本セッションでは最新動向が紹介されました。

なお、Claude Platform on AWS は AWS がはじめて提供するネイティブの Anthropic プラットフォーム経験であり、OpenAI モデルは Bedrock の次世代推論エンジン上で直接 OpenAI 提供と同レートで利用可能になっています。

本記事は、2026年7月28日(火)に開催されたAWS主催 AWS Bedrock LLM Day Japan のTech Sessionで発表された内容をもとに作成しています。対応モデル、リージョン、料金、利用可能な機能、データ保持仕様などは変更される可能性があるため、実際の導入時には必ずAWS公式ドキュメントをご確認ください。


Claude Platform on AWS:ClaudeをAWSの管理機能と組み合わせる

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Anthropicのセッションでは、「Claude Platform on AWS」が紹介されました。

Claude Platform on AWSは、AnthropicのClaudeを開発者向けAPIとして利用しながら、AWSの以下の機能を組み合わせられるサービスです。

  • IAMによる認証・認可
  • CloudTrailによる監査
  • AWSの請求・支払いへの統合

これにより、Claudeを利用するための認証や利用状況の監査、料金管理をAWS側にまとめやすくなります。

スライドでは、処理自体はAWSを離れ、Anthropicの基盤で実行されると説明されていました。そのため、Amazon Bedrockとは異なるサービスとして整理する必要があります。

また、デフォルトの利用上限は低く設定されているため、本格的に利用する場合は、AWSの担当者へ上限緩和を相談する必要があります。


Amazon Bedrock:モデル利用からエージェント開発までを一元化

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Amazon Bedrockは、AIアプリケーションやエージェントを安全に構築・デプロイ・スケールするためのプラットフォームです。

スライドでは、Bedrockの機能が大きく次の2つに整理されていました。

モデルと推論

  • 基盤モデルの利用
  • モデル推論
  • 推論モニタリング
  • ファインチューニング
  • ナレッジベース
  • モデル蒸留

エージェント開発

  • AgentCore
  • オープンなエージェント開発プラットフォーム
  • 各種エージェントフレームワークとの連携
  • Bedrock Managed Agents

これらを、AWSのセキュリティ、ガードレール、ガバナンスの仕組みと組み合わせて利用できる点がBedrockの大きな特徴です。

企業で生成AIを利用する場合、モデルの性能だけでなく、誰が利用したのか、どのデータを扱ったのか、どの程度のコストが発生したのかを管理する必要があります。

Bedrockはこうした運用面まで含めて設計できる基盤といえます。


AWSが提供するOpenAIの3つの利用方法

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OpenAIに関するセッションでは、AWS上で提供されるOpenAI関連機能が3つのカテゴリーに分けて紹介されました。

1. OpenAI frontier models on Amazon Bedrock

Amazon Bedrock上で、OpenAIの最新モデルを利用する方法です。

既存のAWS環境における以下の仕組みを維持しながら、OpenAIのモデルを利用できます。

  • セキュリティ
  • ガバナンス
  • 運用管理
  • AWSの認証・権限管理
  • AWSの請求管理

モデルを利用するために新しい基盤を一から構築するのではなく、既存のAWS環境に組み込みやすい点がメリットです。

2. OpenAI ChatGPT on Amazon Bedrock

すでに運用しているAWS環境から、ChatGPTの機能を利用する方法です。

スライドでは、ChatGPT WorkやChatGPTエージェントとともに実行できることが紹介されていました。

APIを使って独自のAIアプリケーションを開発するだけでなく、ChatGPTの利用体験を企業のAWS環境と組み合わせる方向性が示されています。

3. Amazon Bedrock Managed Agents powered by OpenAI

OpenAIのモデルを利用したエージェントを、Amazon Bedrock上で構築できる機能です。

エージェントは、ユーザーの指示に応じて複数の処理を実行したり、外部ツールを呼び出したりします。

こうしたエージェントの実行基盤を自前で設計するのではなく、Bedrockのマネージドサービスとして利用できる点が特徴です。

なお、この機能はスライド上では「限定プレビュー」とされていました。実際の利用可否や対象リージョンについては、最新のAWS公式情報を確認する必要があります。


OpenAIの最新アップデート

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OpenAIのセッションでは、モデル提供だけでなく、エージェント時代を見据えたAPI設計についても説明されました。

従来の生成AIアプリケーションでは、ユーザーの入力に対してモデルが回答を返す、という単純な構成が一般的でした。

一方、エージェントでは次のような複数ステップの処理が必要になります。

  1. ユーザーの依頼を解釈する
  2. 必要なツールを選択する
  3. ツールを実行する
  4. 実行結果を確認する
  5. 必要に応じて次の処理を行う
  6. 最終的な回答を生成する

このような長時間・複数ステップの処理を扱うため、以下のような機能が重要になります。

  • 実行状態の保持
  • バックグラウンド実行
  • ツール呼び出しの管理
  • 実行状況の確認
  • 処理のキャンセル
  • 実行結果の追跡

OpenAIのAPIも、単発のチャット応答だけでなく、エージェントの実行基盤として利用することを意識した設計へ進化しています。


企業導入では「モデル選び」以外の設計が重要

今回の2つのセッションに共通していたのは、生成AIの企業導入では、モデルの性能比較だけでは不十分だという点です。

実際には、次のような観点を含めて検討する必要があります。

  • どのモデルを利用するか
  • どのAWSサービスから呼び出すか
  • 認証・認可をどう設計するか
  • 利用状況をどう監査するか
  • データをどこで処理・保存するか
  • エージェントをどの環境で実行するか
  • ユーザーや部門ごとの予算をどう管理するか
  • 長時間処理や失敗時の再実行にどう対応するか

Claude Platform on AWSは、AnthropicのClaudeをAWSの認証・監査・請求と組み合わせる選択肢であり、OpenAIは、Amazon Bedrockを通じてモデル利用やエージェント開発をAWSの認証・監査・請求と統合して利用できます。


まとめ

AWS LLM Dayのセッションからは、生成AIの活用が「モデルを試す段階」から「企業システムとして運用する段階」へ移行していることが分かりました。

Anthropicでは、Claude Platform on AWSによって、AWSの認証・監査・請求とClaudeを組み合わせる方向性が示されました。

OpenAIでは、Amazon Bedrock上でのモデル利用に加え、ChatGPTやエージェントをAWS環境に組み込む選択肢が紹介されました。

今後の企業における生成AI活用では、単に高性能なモデルを選ぶだけでなく、以下を含めた全体設計が重要になります。

モデル、データ、認証、監査、コスト、エージェント実行環境を一体として考えること

AWSは、AnthropicやOpenAIを含む複数のAIモデルを、企業が既存のクラウド環境に組み込みやすくする方向へ進んでいます。

生成AIを本格的に業務へ導入するうえで、今後ますます重要な選択肢になりそうです。


AIエージェント開発をご検討の方へ

Amazon Bedrockを活用したAIエージェントの導入や、既存業務への生成AIの組み込みをご検討の方は、ぜひ以下のサービスページもご覧ください。

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参考資料

本記事は、AWS LLM Dayのセッションおよび以下のAWS公式ドキュメントを参考に作成しました。

Claude Platform on AWS

Amazon Bedrock

Amazon Bedrock AgentCore

OpenAI on Amazon Bedrock

この記事を書いた人

aws-recipe-user